インターンで学んだ土のチカラ「淡路島土の魂粒子まで」淡路島の島土
土は固まらないとチカラ出せない?いえいえそんなことはありません
一粒一粒の粒子だって多大な力を持っている!
このシリーズの前二つの記事では、土から何かを作るチカラについてお話ししました。その記事でも触れている通り、土は何かを作り出すことに関して大きなチカラを持っています。でもそれだけではございません。今回は土をもっと解剖して、最小構成単位である「粒子」のチカラに触れてみようと思います。
粒子というのはいわば粒の状態です。指に乗せてみてもだいぶ凝視しないと視認することは難しく、ちょっと息をかけるとすぐに吹き飛んでしまいます。もちろんそんな一粒だけでは何かの能力を発揮することは難しいです。
でもそんな粒子だって、数があればいくらでも使いようがあります。特にその小ささを活かした力には目を見張るものがあります。「すりぬける」、「吸着する」ことにおいてはナンバーワンと言ってよいでしょう。土の個性の一つに様々な色があるという点がありますが、粒子一つ一つがその色を持ちそれらすべてが何かに引っ付けば、引っ付いたものには鮮やかな色を付けることができるでしょう。
そんな技術を扱う産業は皆様の今身に着けているものには欠かせません。そう、その服です。服を染めることによく利用されているメカニズムと同じなのです。有名な藍染めや淡路島内のものなら玉ねぎを利用した染め物のような、土は用いない染物においてもメカニズムは共通しています。
現代では土はもちろん天然の素材を利用した染色は少なくなっていますが、今でも自然の力を利用した染め物文化は根強く残っており、土で染めるという文化も存在します。
そんな土で染めるという文化を手軽に体験するならば「染」シリーズがおすすめです。淡路の土の力は万能です。淡路に興味があれば、これで染めたTシャツで淡路に行ってみるのもまた一興でしょう。
次回はこのシリーズ最終回、大学生が考える土のチカラの可能性について話そうと思います。